EPAベトナム第11陣訪日後研修 レポート

2024/08/29

6月より実施していた令和6年度看護師・介護福祉士日本語研修事業(日越経済連携協定に基づく看護師・介護福祉士候補者受入研修事業)が7月末に無事終了しました。

研修所の食事の様子です。来日当初は慣れない日本食が口に合わない候補者も多くいましたが、研修が進むにつれて、だんだん食べられるようになっていきました。就労後に候補者は患者さん、利用者さんへの食事介助も業務として行うことになります。日本の料理の名前や食材の名前を少しでも多く覚えようと、候補者たちは毎週の献立にしっかりと目を通していました。

研修終盤の社会文化の授業で、候補者たちは「東京音頭」と「炭坑節」を習いました。また数名の候補者が浴衣の着付けを行いました。講師による説明の後は、自分たちで順番に着付けを行い、片付けの際も浴衣にしわが付かないよう丁寧に無駄のない動きで折り畳んでいました。日本の浴衣への関心の高さと候補者の器用さがうかがえました。ベトナムの候補者は踊りが好きな人が多く、盆踊りの実演では、すぐに振り付けを覚えて2曲踊ることができました。就労先でのイベントや、全国の夏祭りでも楽しんでいる姿が目に浮かぶようでした。

そして研修最終日には、成果発表会を行いました。成果発表会では、候補者が研修期間中に学んだ介護・看護の声かけ実演の様子を事前にビデオ撮影したものを用いて、クラスごとに発表を行いました。撮影時には納得ができるまで何度も何度もトライし、撮影のアングルにまでこだわりを見せたクラスもあり、看護師・介護士役の候補者は非常に丁寧な動作で声かけを行うことができていました。どのクラスも研修開始時より聞きとりやすい発音で正確な声かけができており、日本語の専門講義や声かけ授業で実施したことが生かされた素晴らしい発表でした。

続いて行われた修了式では、代表の候補者による、就労に向けての決意がこもった素晴らしいあいさつとともに2か月間の訪日後研修を締めくくりました。

その後、国際厚生事業団による導入研修および就労ガイダンスを経て、候補者たちは全国の病院、施設で就労を開始しました。研修期間中に身につけた日本語、専門知識を使って、これから日本の社会で輝いてくれることを願います。