EPAフィリピン14陣訪日後研修 レポート
2023/01/31
2022年7月から2023年1月まで、令和4年度看護師・介護福祉士候補者日本語研修事業(日比経済連携協定に基づく看護師・介護福祉士候補者受入研修事業)を実施しました。
候補者が日本に来日した日はどしゃぶりの雨でしたが、フィリピンでは、特別な日の雨は神様の恵みを意味しているといいます。長旅で疲れているはずの候補者も日本での研修が始まることを実感したのか、晴れやかな表情で研修所に入所しました。
今年度もコロナ禍での研修だったため、マスクの着用、こまめな消毒、3密の回避など感染症対策には十分に気を配りながら研修を行いました。
10月の社会文化の授業で、候補者たちは「炭坑節」と「アルプス一万尺」、「上を向いて歩こう」を習いました。ダンスと歌うことが好きなフィリピン人候補者たちはすぐに覚えて、歌って踊ることができました。その様子を見て、きっと就労先でも候補者たちが利用者さんや患者さんと一緒に日本のイベントを楽しむことができるだろうと思いました。
年間を通して温暖な気候のフィリピンから来日した候補者たちのために、一般財団法人フィリピン協会と有志の方々が冬服を寄付してくださいました。冬服配布会は盛況で、候補者たちは目を輝かせて目当ての服を手に取っていました。たくさんあった冬服も、あっという間になくなりました。おかげで候補者は特段、体調を崩すことなく研修期間を過ごすことができました。
研修期間中、研修所の近くで地域フェスティバルがありました。その催しの一つにカラオケ大会があり、なんと候補者たちの中から2組4名が参加したのです!邦楽での参加が条件だったので、候補者は授業後の自由時間で日本語の歌を練習しました。ドキドキで迎えたイベント本番、参加したうちの1組が見事優勝しました。その歌声はとても素晴らしく、アークアカデミーのスタッフも涙するほどでした。地域の方々との交流も楽しむことができたイベントとなりました。
研修修了日の1月10日、成果発表会・修了式をオンラインで行いました。
成果発表会では、候補者が研修期間中に学んだ介護・看護の声かけ実演の様子を事前にビデオ撮影したものを用いて、クラスごとに発表を行いました。どのクラスも研修開始時よりスムーズに日本語での声かけができるようになり、学習成果を確認することができました。続いて行われた修了式では、代表の候補者の熱意溢れるあいさつとともに6カ月の研修を締めくくりました。
翌日より、候補者たちは全国の病院、施設で就労を開始しました。研修期間に身に着けた日本語、専門の知識を使って、これから日本の社会で輝いてくれることを願います。