EPAベトナム8陣訪日後研修 レポート

2022/05/13

2021年9月から11月まで、令和3年度看護師・介護福祉士候補者日本語研修事業(日越経済連携協定に基づく看護師・介護福祉士候補者受入研修事業)を実施しました。

 

世界的なコロナ禍においてベトナムは、5月ころから感染が急拡大。都市部においては飲食店等が営業を停止し、一時期は買い物のための外出も禁止になるほど、屋外での移動は制限されました。そのような情勢の中で候補者は健康管理、感染防止に努めました。入国のための準備はオンラインのオリエンテーションを通じて説明し、アプリケーションの使い方や、荷物のこと、入国に必要な書類などについて確認しました。コロナ禍での入国ということもあり、不安なところもありましたが、成田空港で元気な候補者たちを迎えることができ、スタッフたちは皆、ほっと胸をなでおろしました。

 

研修期間中に候補者は、日本の大学生との交流会をオンラインで行いました。大学生と年齢が近い候補者も多く、開始直後は少し緊張した様子でしたが時間が経つにつれて徐々に緊張もほぐれ、楽しく会話する様子がうかがえました。候補者は就労後、どのような介護福祉士・看護師になりたいかを話したり、また日本のおすすめの旅行先や流行の音楽について質問したりしていました。大学生にとっても、日本で介護・看護人材を目指す外国人との交流はなかなかない機会だったようで、お互いに有意義な時間を過ごすことができた様子でした。

 

研修期間中に日本でもハロウィンを祝う日がありましたが、コロナ禍ということもあり、候補者は大勢で集まることができません。そこでアークアカデミーのスタッフが、かぼちゃの帽子をかぶって仮装し、候補者にお菓子をくばりました。「トリックオアトリート!」お菓子を受け取った候補者は喜んだ様子で、「もう一つ、もう一つ」と欲張る人もいました。ささやかなハロウィン気分のプレゼントです。

 

研修修了日の11月4日、コロナ禍において密を避ける観点からzoomを用いたオンラインでの成果発表会・修了式を行いました。成果発表会では、候補者が研修期間中に学んだ介護・看護の声かけ実演の様子を事前にビデオ撮影したものを用いて、クラスごとに発表を行いました。撮影時は、納得できるまで何テイクもトライするクラスもあり、終わったときには皆で拍手をして実演者を称えました。候補者の真剣な様子がとても印象的でした。続いて行われた修了式では、代表の候補者による、就労に向けての決意がこもった素晴らしいあいさつとともに訪日後研修を締めくくりました。

 

その後、国際厚生事業団による専門導入研修を経て、候補者は全国の病院、施設で就労を開始しました。研修期間に身に着けた日本語、専門の知識を使って、これから日本の社会で輝いてくれることを願います。

 

オンライン修了式の様子